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「鋳鉄管」が切れるから「鉄」も切れる?

商品の「切れ味評価」について

当店ではダイヤモンドカッター商品ご紹介欄に

切断できる材質別に「切れ味評価」を☆(星)の数でご案内しています。

タイトルなし

☆☆☆☆☆(星5個)が最高評価で、

☆(星1個)は、最低評価となります。

 

「全く切れない」「その材質を切るのに適していない」という材質は

基本的に掲載していません。

 

(こちらの評価は、確実にこうだと申し上げるものではありません。

切れ味は、ご使用のマシンや現場の環境、材質の種類によって変わります。

あくまでも参考材料のひとつにしてください。)

 

「鉄は切れますか?」とご質問いただきました

先日お客様より、

『鋳鉄管(ちゅうてっかん) 切れ味評価⇒☆☆☆☆☆(星5)』とご案内している商品に関して

「鋳鉄管が切断できるという事ですが、鉄は切断可能でしょうか」

という、ご質問をいただきました。

鉄

結論から申し上げますと

ダイヤモンドカッターはダイヤモンドの特性上、鉄の切断には不向きです。

 

鉄は切断時に摩擦により、非常に高温になります。

ダイヤモンドは高熱に弱く、摩擦熱で燃えてしまいます。

また、鉄は摩擦熱が高いだけではなく、炭素が数パーセント含まれています。

同じく炭素でできているダイヤモンドカッターを使用すると、炭素同士が溶けあい(ダイヤが炭化し)、摩耗を早めてしまいます。

したがって、ダイヤモンドカッターを使用しても、価格に見合う耐久性が得られません。

 

鉄の切断におすすめなのは砥石

「鉄」「鋼板」「アングル」「ステンレス」などをエンジンカッターを使って切る際、

一般的にはダイヤモンドカッターではなく砥石を使います。

当店では下記のハスクバーナー社(旧パートナー)純正の砥石をお取扱いしております。

 

「Husqvarna(ハスクバーナ)純正 補強網入り切断砥石 金属用 A」

外径305 http://www.ks-diamond.com/products/group47.html

外径355 http://www.ks-diamond.com/products/group46.html

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の切断には不向きなのに、なぜ鋳鉄管が切れるのか?」

と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

鋳鉄は、材質炭素を含んでおります。

そのためダイヤから炭素が吸収されず、炭化もおきません。

そのため、鋳鉄(鋳鉄管)はダイヤで切り続けることができます。

*******************
鉄や鋼板を切断される場合には、

ダイヤモンドブレードを一回で台無しにしないためにも砥石をお使いください。

 

「GPターボ(GP TURBO)」乾式ダイヤモンドブレードお取り扱い開始

新商品発売のご案内

切断スピードに特化した設計の、お得なダイヤモンドブレードが新登場!

切断スピードの速さを、特に求める方におすすめ「GPターボ(GP TURBO)」を発売しました。
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GPターボは、特に切断スピードに特化した設計。
実際にお使いになった方からも高評価を頂いています。

刃先に凸凹特殊加工のチップをレーザー溶接

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切断する物との接触面積を小さくすることで切削負荷が減少、切れ味が向上しました。

また、レーザー溶接で基板と刃先が一体化するため、刃先(チップ)が飛びにくい構造に。
様々な条件に耐える基板強度の強い商品を実現しました。

当店で取り扱う乾式・大型ダイヤモンドブレードの中で、最もお求めやすい価格の商品になりますが、
市場に出回っている代表メーカー品と比べると切断速度は1.2~1.3倍。
切断スピードが速く、安いダイヤをお探しの方に最適です。


【取り付け可能マシン】

ハンドタイプの電動工具
エンジンカッター
エアーカッター油圧カッター
(取り付け可否、使用の可否についてはマシンのメーカー取扱説明書等でご確認ください)

【切断できる素材】

建築土木用コンクリート、
コンクリート2次製品(ヒューム管、U字溝)
一般コンクリート
ブロック
レンガ

ブロックや一般レンガなどの軟らかい素材は大変よく切れるのですが、
よく切れすぎてダイヤの寿命が特に短くなります。
コストパフォーマンスが低下しますので、
主にブロックやレンガを切断したい方には他の商品(KS-305Z2)をお勧めします。

【サイズ】

      サイズ展開は

12インチ(305)と14インチ(355)

    です。

内径は30.5mm

    です。

※内径の変換リングは、(30.5→25.4)新ダイワ用(30.5→22)スチール用(30.5→20)の3種類が付属しています。
ハスクバーナー(旧パートナー)社製マシンの内径は、30.5ですのでリング無しで取り付け可能です。
※取り付け機械の内径をお確かめの上、ご注文ください。
※湿式の一般道路カッターではご使用になれません。
一般道路カッター用ブレードはこちら

●乾式ダイヤモンドブレード「GPターボ 12インチ(305mm) 」

商品ページはここをクリック

●乾式ダイヤモンドブレード14インチ「乾式 GPターボ 14インチ(355mm)」

商品ページはここをクリック

【まとめ買いがオススメ】

それぞれ、1枚、3枚セット、5枚セット、10枚セット、20枚セットがあります。
3枚セット以上は1枚のみ買う場合よりも単価をお求めやすく設定いたしました。
3枚セットよりも5枚セット、5枚セットよりも10枚セットがより1枚単価がお得です。
(また、3枚セット以上は送料が無料になります。1枚セットは別途送料1,100円~2,650円かかります。)

———————–

ご注文確定日より3営業日以内に発送いたします。
(お支払い方法が銀行振込前払いの場合、ご入金確認後に発送準備をさせていただきます。)

当店はインボイス対応店です。
「納品書」「領収書」はお客様ご自身でダウンロードしていただく形式です。

詳細はこちらのページをごらんください↓↓
ダイヤモンドカッター専門店ヒダカはインボイス制度登録店です
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もったいない!捨ててしまうのちょっと待って!

ダイヤモンドカッターを使っていて
「あれ?まだ刃が残っているのに、切れなくなったぞ?」という経験はありませんか?

また
「いつもは、このダイヤでこのタイル、スイスイ切れるのに、今日は切れないぞ?」
という事はありませんか?

もしくはいつも使っているダイヤの新品をおろした際
「使い始めなのに、全然切れない!」
という事はありませんか。

上記のような経験をされたお客様より
「品質にバラつきがあるんじゃないの?」とお問い合わせをいただくことが
年に1~2回ほどあります。

お客様よりそのダイヤを送っていただき詳しく調べたところ、
当店のダイヤに関しては、上記のような症状が起きた時、
品質のバラつきが原因の可能性はほぼないことがわかってきました。

それでは、そんな時何がおきているのでしょうか。
なぜそうなってしまうのでしょうか。

これらの原因は一言で言うと
「ダイヤの表面の状態が悪く、一時的に切れない状態になっている。」
からです。

それを解消するには、「めだし」という作業が必要になります。

「めだし(めたて)ならいつもやっている」
という方もいらっしゃると思いますが、ごぞんじない方もいらっしゃいますので、
お付き合いください。

「めだし」のやり方は簡単です。
ブロックなど、軟らかい素材を少し切ってみるだけです。
これだけで、切れ味が戻ってくるはずです。
ブロック

 

ここで、ダイヤモンドカッターについて説明いたします。

ダイヤモンドカッターは、「刃」と呼ばれる部分のボンドに、細かいダイヤモンド砥粒がランダムに配置されています。※手で触るとざらざらと感じる小さな粒がダイヤモンド砥粒です。

このダイヤモンド砥粒で切削対象を切っていくのです。

 

切断していくとボンド部分が削れて減って行き、
ボンドに埋まっていたダイヤモンド砥粒がどんどんあらわになってきます。

そして、最終的にダイヤモンド砥粒はポロッと落ちてしまいます。

ただし、その頃には次の、ダイヤモンド砥粒が頭を出して来て仕事をしていますので、
切れ味が断続的に続いていくというつくりになっています。
ダイヤモンドカッターの仕組み

 

しかし、切断する素材、機械、スピード、タイミングなどによって、
このダイヤモンド砥粒のサイクルが止まってしまい、次の3つの状態になる事があります。

1 「めづまり」
切っている素材が、ダイヤモンド砥粒のあいだを埋めてしまったり、覆ってしまったりして、ダイヤモンド砥粒が仕事ができない状態になっている。

2 「めつぶれ」
ダイヤモンド砥粒の先端が破砕してしまって、仕事できない形状になっている。

3 「めこぼれ」
まだ仕事をすべきダイヤモンド砥粒が落ちてしまって、切るのに必要なダイヤモンド砥粒の数が足りていない。

この3つのどれかがおこっているのが、冒頭の「刃が残っているのになぜか切れない」状態になります。

ダイヤが切れない時なにがおきているか

この3つの状態を解消する簡単な方法が「めだし」なのです。

ブロックを切断することでボンドが削れて、丸まったダイヤモンド砥粒が抜け落ち、
埋まっていた新しいダイヤモンド砥粒が頭を出してきますので、切れ味が復活します。

新品なのに切れない場合は、「め」が出ていない状態なので、
いつもより浅め(半分位)に刃を入れていつもりより早くおくって切るか、
めだしをかるくすれば、本来の切れ味になります。

「それなら、ダイヤモンド砥粒が途切れないようにたくさんダイヤモンド砥粒を配置すればよいじゃないか!」
とも思うのですが、ダイヤモンド砥粒を多くすると摩擦が大きくなり今度は肝心の、切れ味が低下してしまいます。

このダイヤモンド砥粒の選定配置ボンドの配合でダイヤモンドカッターの基本的な性能が決まります。
対象の切削物に対して最高の切れ味になるようにダイヤモンド砥粒量が設計されているのですが、
そうするとどうしても、そういった症状が起きてしまう事があるのです。
(どんな素材に対しても素晴らしく切れるダイヤモンドカッターは存在しないのも、上記の理由によるものです。)

タイミングの問題ですので、同じ商品でも、そういった状態が起きるダイヤと、起きないダイヤがあります。

こちらは、どちらのメーカーのダイヤモンドカッターも、商品の原理は同じですので程度の差はあるかもしれませんが、おこりえます。

DSCN4990_トリミング

冒頭のようなお声をいただいたお客様にめだしのご案内をして、
「ブロックがない場合はどうするの。」とご質問いただいたこともありますが、
ブロックが難しいようでしたらレンガでも代用できます。そんなに大きなものでなくても大丈夫です。
ぜひ、ひとつ何か現場にご用意いただければ幸いです。
(その場では、いったん外して予備のダイヤを使用して、後でめだしする方もいらっしゃいます。)

ダイヤモンドカッターの刃がまだ残っているのに切れなくなった時、
実は中にはまだダイヤモンド砥粒がたくさん残っています。

もし次回そんな事があった場合は、そこで捨ててしまったりせずに、めだしして最後まで使い切ってください。

リング? or カラー?

突然ですが、こちらは何だと思いますか?

リング

「これだけでは、わからない」と思った方。

これではどうでしょうか?

リング装着済

 

ダイヤモンドカッターにとりつけてみました。

 

今、頭に浮かんだのは、どんな言葉でしたか?

「リング」と思った方と、「カラー」と思った方がいらっしゃるのではないでしょうか。

もしかしたら他の言葉だった方もいらっしゃるかもしれません。

 

用途は、「ダイヤモンドカッターの内径を落とす(内側の穴の径を小さくする)」事です。

ダイヤモンドカッターを、手持ちの機械に取り付ける際に、この「リング」もしくは「カラー」を使って内径を調整することがあります。

 

例えば、手持ちの機械のフランジ径は20mmだという時に、内径22mmのダイヤをそのまま取り付けることはできません。

(厳密に言えば、取り付けることはできますが、フランジとダイヤの間に2mm分の余裕ができてしまうことになり、その状態で使用すると大変危険です。ガタが発生し、切れ味の低下や異常摩耗、ダイヤのヒビや欠けの原因となります。

リング(カラー)をとりつけて内径を15mmにすれば取り付けて使用することができます。

リング使用フランジ取付写真

 

※余談ですが、ディスクグラインダーのフランジ径って、フランジをひっくり返すと15mm、20mm両方になる場合が多いんですよ!こちらについてはまた今度ご説明しますね。

 

この「リング」と「カラー」の使い分けですが、日高産業社内では基本的に「リング」と呼んでいます。

ですから、例えば、新人のスタッフが、

お客様からのお電話でのご注文を受けた際

「これ『カラー』ついてんだよね?」

とご質問を受けて

「えっ?カラーですか?」

とかたまってしまうことがたまにあります。(笑)

 

私の認識としては 「リング」→ 材質が金属。 「カラー」→ 材質が樹脂。

だとつい最近まで、思い込んでおりました。

ところが今回、製造担当者Kさんに確認したところ、

「特にそういった区別はないですよ。材質がなんであれリングと呼ぶ人と、カラーと呼ぶ人といらっしゃいますよ。好みですかね~。」

とのこと。

 

そうだったんですね。

勘違いしていました!

 

今ちょっと調べてみたところ、マキタさんのカタログでは「リング」、

日立工機さんのカタログでは「カラー」となっているようです。

メーカーさんによっても、呼び方が違うとは・・。

 

 

「リング(カラー)」について、お客様からご質問をいただく事はあまりないのですが、

「リングは無料で付いてきますか?」というお問い合わせをいただいた事があります。

 

当店では、商品のスペック詳細の「内径」の欄に、

「○○mm(▲▲mm変換リング付)」と記載のあるものには、「リング」が付属しております。

付属リングについては無料です。

商品写真には写っていない事もありますが、きちんと付属しております。

(リングのみの販売は現状しておりません。)

 

 

また、「リング付きの商品買ったのに、入っていなかったよ!」

とお客様よりお電話をいただいた事もありました。

 

弊社の付属リングですが、

4インチ~7インチの商品の場合、

パッケージの厚紙の間に挟んで入っております。

もし見当たらない場合はそちらをご確認ください。

リング台紙にはさまってます

工場出荷時にチェックを行い、入れ忘れのないように徹底しておりますが、

万が一入っていなかった場合は、当店までご一報ください。すぐに送付いたします。

 

 

あとは、

「リングが内穴にはまらないよ~」

というお問い合わせを、いただいた事があります。

 

見た目からも明らかにサイズが違う事がわかる場合は、

付属したリングのサイズ間違いかと思います。

当店までご一報ください。

すぐに正しいサイズのものを送付いたします。

 

見た目はサイズがあっていそうで、はまることははまるが、きつくて奥まで入っていかない。

きちんと収まらない。という場合は、ダイヤの内側を紙やすりで少し擦ってみてください。

(紙やすりが無いときは、ブロックやコンクリートの破片などでも代用できます。)

 

リングは入りづらい時

リングは安全上、隙間などができてしまわないように綿密に製造しております。

よって、ダイヤの内径部分に塗られている塗料が少し厚くなってしまっていたり、

製造時のチリなどが少しでも残っていると、

きつくておさまらない事があります。

お手数をおかけいたしますが、お試し下さいませ。

(といっても、こういった事例は今までに1件のみでしたが・・・)

 

 

小さいけれども、大事な部品。

「リング(カラー)」

皆様は「リング」と呼んでいますか?「カラー」と呼んでいますか?

何かリングに関してエピソードなどあればぜひ教えてください。

 

 

緊急時用、特殊用途のダイヤモンドカッター

実は、当店「ダイヤモンドカッター専門店ヒダカ」では、

まれに消防署や警察署の方からお問い合わせをいただく事があります。

ご質問内容としては「●●はこれで切れますか?」といったものから、

「ダイヤモンドカッターで、なぜ鉄は切れないんでしょうか?」という専門的なものまであります。

メールアイコン

レスキューの現場でダイヤモンドカッター(ダイヤモンドブレード)が使われる事があるというのは知っていましたが、材質や性質の詳細を知りたいという方が多いのはなぜだろう?

と個人的に疑問に思っていました。

 

しかし、その日は突然やってきました!

 

 

先日、やはり消防署の方からお問い合わせをいただき、折り返しのお電話をさしあげた際に、その謎が解けたのです!

なんとお電話口の方が「実はレポートを出さなければいけないんです・・・」とポロっと仰ったのです。

 

消防署や警察署の方は、そういった機会もあるのですね。

それ以上、詳細はお伺いできませんでしたが、

現場で使用する機資材について調査・勉強したり、報告したりする事があるとの様でした。

(もしこちらを読んでいる方で詳細ご存知の方がいらっしゃいましたら、匿名でもよいので教えていただければ幸いです(笑))

 

 

災害現場で、車に閉じ込められてしまった人やがれきの中に閉じ込められてしまった人を救助するために、邪魔になっている、ドアが開かなくなった車のボディや、建物などを切断しなくてはなりません。

そんな時に、ダイヤモンドカッターを使用することもあると聞いたことがあります。

ただ、火花が出る場合もあるので引火の可能性がある現場では使用できないなど状況判断も難しいとか。

消防士のアイコン5

 

ダイヤモンドカッターは工事現場で、タイル・石材・コンクリートを切るために使うものだと思っていたので

初めて知った時に、身の引き締まる思いがしました。

少し調べてみると、大規模災害などに対応するために編成される

ハイパーレスキュー隊(東京消防庁 特別高度救助隊)隊員の方は、

ダイヤモンドカッターを使用する技能講習を修了しているそうです。

また、機動救助隊は救助車に救助用の資機材のひとつとして

ダイヤモンドカッターも装備しているとのことです。

 

 

そういった時に使用するダイヤは、特殊なダイヤモンドカッターになります。

当店で主要用途・目的が「緊急時に、切断する材質にあわせて刃物を交換する必要がなく、迅速で確実な対応を可能にする」である商品は

「マルチブレード MA-1 12インチ」のみです。  ※残念ながらこちらの商品は廃番になり、在庫品も完売となりました。後継商品はありません。(2019年7月現在)

エンジンカッター用 マルチ素材用ダイヤ マルチブレードMA-1 305

基本的に、当店では「切る材質にあったダイヤモンドカッターをお選びいただく」事を推奨しております。

しかし、こちらの商品は例外です。

緊急時に「コンクリートだから、コンクリート用のダイヤを取り付けよう」「車のボディだから車のボディ用のダイヤを・・・」と時間をかけていられないためです。

なのでMA-1は、「特定の材質に対する切れ味」ではなく「様々な材質に対応できる」ことを目指して開発されたダイヤモンドカッタ-となっています。
 

※「マルチブレードMA-1」は廃番になり、在庫品も完売となりました。後継商品はありません。(2019年7月現在)